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いつ入っても癒しを与えてくれる「温泉」。
日本各地には、数多くの温泉地がありますが、
それぞれに特徴があるのをご存じですか?
知っておくと楽しみ方も広がる、豆知識をご紹介します。
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全身でお湯に浸かることで得られる最大の利点は、
お湯で身体が温まり、
さらに水圧や浮力で血流促進されるということ。
これは場所を問わず、家庭のお風呂や銭湯でも
共通していることですね。
では「温泉」だからこその利点とはなんでしょう?
そもそも温泉は「温泉法」という法律で
その定義が定められています。
簡単にまとめると、地中から湧き出てくる水や水蒸気が、
【A.25度以上であること/B.特定の物質を規定量以上含んでいること】
このどちらかが満たされていると「温泉」と呼ぶことができます。
含まれている成分により異なる温泉の効能ですが、
実は日本で一番多い泉質は「単純温泉」という、
25度という源泉の温度をクリアしただけのもの。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性、疲労回復…
などへの効能が当てはまります。
これらは「一般適応症」と呼ばれ、全ての温泉に共通する適応症です。
そのため、単純温泉に秀でた特徴がある、とは言えません。
しかし、特定の物質が多くないからこそ、刺激が少なく
肌質を問わず入りやすい温泉なのです。
その次に多い泉質、「塩化物泉」は、
その名の通り、塩化物=塩分がとけ込んでいるもの。
その塩が身体からの汗の蒸発を防ぐことで、
湯冷めしにくく、別名「熱の湯」とも呼ばれています。
他の泉質と比較して作用が穏やかで、
こちらも万人受けする泉質です。
海に近い熱海や、指宿温泉、
海から湧き出る温泉である石川県の和倉温泉、
宮城県の秋保温泉などが有名です。
温泉らしい、匂いや色にクセのあるお湯がお好みの方にはこちら。
有馬温泉などに代表される「含鉄泉」は、
別名「婦人の湯」とも呼ばれ、
女性に不足しがちな鉄分を多く含みます。
源泉は無色透明ですが、空気に触れ酸化、
赤褐色のお湯であることが多い温泉です。
また、鉄のさびたような匂いも特徴的です。
独特な臭いといえば、「硫黄泉」も
とても温泉らしい温泉ですね。
硫化水素により、卵の腐ったような匂いのする温泉。
殺菌効果が高く、皮膚のトラブル、アトピー性皮膚炎、
慢性湿疹への効能があるとされています。
硫黄成分で金属が変色することがあるため、
アクセサリー類を着用したままの入浴には要注意です。
今回は4種類の泉質をご紹介しましたが、
その他にも「美肌の湯」と呼ばれる「炭酸水素塩泉」や
痛風やリウマチの方におすすめな「放射能泉」など様々あります。
次温泉に入るときは、下調べをしっかりしてみると
癒しプラス、の楽しみ方ができるはずです。